センター長挨拶

健康管理センター長 寺﨑 洋

JCHO久留米総合病院は、医療、保健、介護福祉を有する施設として、健康に対する予防から治療、福祉に至る三位一体の医療提供を行うとともに、超高齢化社会を迎えての地域医療・地域包括ケアを担う病院を目指しており、健康管理センターは保健・予防を担う部門として活動しています。

当センターは1991年(平成3年)の開設から33年目を迎え、長年に亘り地域の皆様の健康管理・疾患予防に努めております。現在は、久留米市民健診など一般健診の他、生活習慣病予防健診(肥満、高血圧症、糖尿病、脂質異常症など、いわゆるメタボ健診)、がん検診(乳がん、子宮がん、胃がん、大腸がん、肺がん、前立腺がんなど)をはじめ、半日~一泊の人間ドックを行っており、また低線量胸部CT検診、頭部MRI(脳ドック)など、各種のオプション検査も実施しています。健診車による各地域や職場への巡回健診も行っており、また専任の保健師による特定保健指導や健康相談にも積極的に取り組んでいます。

健診で異常が発見された場合には、病院附属の特性を活かし、当院の専門外来を受診して頂くことも可能です。

私は2006年より当院の前身である社会保険久留米第一病院の放射線科医師として勤務おり、2024年4月から健康管理センター長を兼務しております。私の専門は画像診断で、久留米大学病院に在職中は肺がんをはじめとする胸部画像診断に主に従事し、また国立がんセンター中央病院での国内留学中は肺がん病理の研究に注力してきました。当院に赴任してからは胸部領域だけでなく、乳がん、消化器がん、前立腺がん、婦人科疾患、脳血管疾患、整形外科疾患など、ほぼ全領域の画像診断に携わっており、健康管理センターの画像診断にも従事しております。

厚生労働省の調査では、2022年の日本人の死因の第1位は悪性新生物で、全死亡者に占める割合は 24.6%となっています。心疾患は14.8%で第2位、脳血管疾患は6.8%で第4位、併せると死因の半数近く(46.2%)となり、これら日本人の2大死因であるがんや動脈硬化性疾患(心臓病や脳卒中など)をいち早く診断していくことが重要であり、また診断から治療に結びつけるだけでなく、何よりも予防することが大事です。

今や日本人の平均寿命は男女ともに80歳代まで延びており、これからも元気で長生きする、即ち健康寿命を延ばすことが重要であり、当健康管理センターを皆様の健康増進に是非ともお役立て下さい。