放射線治療センター

診療・各部門

診療のご案内

当院で手術を行われた患者様に対して、乳がんの温存手術後の術後全乳房照射をおこなっております。
放射線治療の初診受診は、火曜日の午前中(完全予約制)です。
初診時には、放射線治療専門医が放射線治療の適応となるか判断を行い、患者様に対して、放射線治療の効果・副作用等を説明させていただきます。その後、治療計画を行います
治療開始は、初診診察日より1週間後となります。
毎日の治療は、火曜日は午前、火曜日以外は午後となっております。また、他の御施設からの放射線治療依頼は受け付けておりません。

放射線治療とは

X線や電子線、ガンマ線という放射線を使って主にがんの治療をおこなうことです。
放射線治療は、がんの治療法において手術療法・抗がん剤療法と並んで、大切な治療法の1つです。
放射線は目に見えず、身体にあたっても何も感じません。 病気の細胞に放射線があたると徐々に死滅します。
病気の部分にだけ放射線があたるように、放射線の種類や量を選択します。
また、正常組織に影響が少なくなるように、患者様一人ひとりにあった治療計画を行います。

放射線治療の期間

治療回数は、患者様の病状によってことなります。

約5~7週間と病状によって幅があり、病状に合わせた治療期間となります。
放射線治療は、原則的に1日1回、月曜日から金曜日の毎日の治療になります(土日祝日はお休みです)

放射線治療の方法

当院では、リニアックによる外部照射をおこなっています。

外部照射とは、放射線療法の中で、最も一般的な方法で、患者様に治療用のベッドに寝ていただき、X線・電子線などを身体の外から照射(あてる)する方法です。

装置の紹介

当院では、2016年7月より、医療用直線加速装置(リニアック)が稼働しています 。

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装置名:ELEKTA社製Synergy Agility
放射線種:
X線 4.6.10MV
電子線 4.6.9.12.15MeV

リラックスしていただけるように、優しい雰囲気のピンク色の装置になっています。

放射線治療の流れ

①診察

放射線治療専門医が診察を行います。
患者様に放射線治療の適応があるかを判断し、適応となれば、放射線治療について効果や副作用に関して説明を行います。

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②治療計画用CTの撮影

放射線をどこに照射(あてる)するかを決定するため、CTを撮影します。(治療計画用CTといいます)

このCTで、病変部と正常組織などの情報を確認します。

また、治療中は毎回同じ姿勢で治療をおこなう必要がありますので、身体に直接マジックでマークをさせていただきます。このマークは、治療時の位置決めの基準になります。治療が終了するまで、消さないようにお願いします。

③治療計画

治療計画用のコンピュータで、CT画像を利用し治療計画を行います。
治療計画とは、放射線治療医が患者様それぞれの病気の状態を考慮し、最適な照射の範囲や方向、放射線の種類や量を決定します。
実際に放射線を照射(あてる)する時の線量分布を、コンピュータ上でシュミレーションし、最適な照射方法であるかを判断します。

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(治療計画図)

④放射線治療

治療用のベッドに寝ていただき、治療計画にそって放射線を照射(あてる)し 初回の治療時のみ、治療計画でシュミレーションされた照射野(放射線をあてる範囲)と実際の照射野が 一致するかどうかを確認するために、治療時間は約30分程度かかります。
毎日の治療時間は、入室から退室まで約10分~15分程度ですが、 実際に、放射線を照射(あてる)する時間は、1~2分程度です。
痛みや熱さなどは全くありません。

⑤経過観察

治療期間中は、週に1回放射線治療医が診察をおこなっています。
身体の症状で変化がある場合は、放射線治療医・看護師にご相談ください。

放射線治療期間中の日常生活

普段どおり生活していただいてかまいませんが、次のようなことに注意しましょう。

①休息は十分に

放射線治療が始まって少しすると、倦怠感などが起こることがあります。
十分な休息と睡眠を心がけましょう。運動については、放射線治療医にご相談ください。
仕事については、「疲れて治療が続けられない」など支障がない範囲で続けていただいてかまいませんが、 心配な方は放射線治療医にご相談ください。

②入浴

入浴はかまいませんが、治療に使用するマークが消えないように注意してください。
また、照射部位の皮膚はとてもデリケートになっています。
石鹸などを使用したり、タオルでこすったりしないようにしてください。
熱いお風呂も皮膚への刺激となりますので、できるだけさけてください。
水分は、タオルでやさしくおさえて拭きましょう。

③照射部位

照射部位の皮膚はとても傷つきやすくなっています。
衣服は、清潔で刺激の少ないものを選びましょう。
きつく締まる衣服も、皮膚がこすれて刺激になりますので、さけるようにしてください。
また、治療中は日焼けをしないように注意してください。

副作用

放射線治療の副作用は、どこに放射線を照射するかによって、異なります。
放射線治療医より、詳しい説明をおこないますが、心配に思うことがあればお気軽にお尋ねください。